Smiley Moments

Tokyo - U.S.

父が映るパスタ

2週間ほど前は、父の21回目の命日でした。
LAにいたときは、いつもビーチに行って、静かな時間。
日本にいたときは、お墓参りにいきました。

韓国にいる今、私にできることは何もなく、
家でただ考える1日となりました。

 

 

幼少期から今まで、
ご両親は?って聞かれて、
幼稚園の時に父は他界していますっていうと、
90%くらいの確率で聞かれる質問。

"お父さまのこと覚えてる?" 

 

基本的には、覚えてませんと答える。

それに対して、
"そうよね、残念ね" ってくる大体の解答。

人間だから興味を持つのは当たり前だけれど、
いつもこの質問には白目。

親の姿を覚えてるか覚えてないか知ることって
根本的に必要なのか。

 

世の中にシングルマザー/ファザーは沢山いる現在。
両親がいないことだったり、
親との思い出がないことが、
自然に不幸せって自分の経験からジャッジするのは、
浅はかじゃないかな。

父の存在しない環境で育った時間が長い私には(ここ大切、人それぞれ違う)、
この生活が当たり前。

逆に、そう言う質問がない限り、
自分に父がいないことが
一般的な家族と比べようとも思わない。

もし父がいたらどんな人生だったのか、
最終的に、誰にも分からないから。

 

正確に言えば、
断片的な思い出でしかないけれど、
覚えているって言えば覚えてる。

 

数日前に見かけた、Facebookのとあるグループでの投稿。
"今はもうない小さなレストランのフレンチトーストを思い出して、
久々に真似して作ってみた。
使ってるものは違うけれど、
青春の味でいろいろな汗と涙を思い出してくれる"
ってなことを書いて、素敵な料理の写真と。

 

思わずコメントを返した私、
"私も亡き父の好きだった、品川にあったレストランのパスタの味が思い出で、時々作ります。
味は全く敵いませんが、食べ物はいろいろな感情を思い起こしてくれますよね"

何人の方も似たように思われたのか、コメントにいいねをしてくれました。

 

 

父の生前、
お昼に家族でよく通った(たぶん)、
品川プリンスホテルのサウスタワー39階にあった、
トップ・オブ・シナガワ・スカイダイニング
(食べログはあった)

 

確かランチは、
メインのパスタを選んで、
サラダとデザートバイキングだった。

私はカルボナーラがお決まりメニューで、
主にサラダのクルトンを食べて、
あそこのベリーのムースケーキをとってきて。

 

ある日、
父が1人でランチをしているとき、
いつもと違ってレストラン右側のソファー席に座っていて。
(多分私と母は後から合流してたのかな)。

鮭とコーンのクリームパスタを食べていて、
それを味見したらすごく美味しくて。

 

それ以来、
このクリームパスタを見かけたり食べると父の背中がよぎる。
だから、命日にこのパスタ作りました。

 

食べ物は、いろいろな思い出を蘇らせてくれる。

母とよく通った、
池袋の駅中にあるチーズカレー、
渋谷の改札外にあった焼き立てワッフルやさん。

最寄駅にあった、アンテンドゥのメロンクリームパンだったり、
家でよく食べた、パオパオの餃子。

お稽古の前によく食べていた、
分厚いフレンチトーストや、ほうれん草コロッケ。

小学校の頃、
風邪ひいていく病院の帰りに必ず寄ってたパン屋さんのパニーニ。

母の手作りの豚汁や即席ストロガノフ。

 

いろんな料理が笑顔と涙の瞬間を思い出させてくれる。

新たな食材や、食のトレンドがあるけれど、
小さい頃の食べ物は特別な存在。

 

 

父と娘のひと夏を描く映画"ラストソング" 

ベストセラー作家、ニコラススパークが原作なので、
お父さんが病気で亡くなるというお決まりパターン。

だけれど、ゴリゴリのラブストーリーじゃなくて、
家族の絆にフォーカス置けてるから、お気に入り。

その映画のエンドロールで流れるマイリーの、I Hope You Find It. 
数年後にCherがカバーしてたので、最後にそれを。

 

I hope that you get this message that I'm leaving for you 

Cause I hate that you left without hearing the words that I needed you to. 

...

I hope you find it what your're looking for. 

I hope you're happy wherever you are. 

 

私たちの最愛の人は、
いろんな形で私たちの生活の一部に現れ、
私たちはその人の事を今でも考えることで、
永遠に心に存在してるのかな。


あっという間に一月も後半。
輝ける自分を探して、生きていこうと思います。