先週、アナハイムにあるディズニーランドが7/9再開されると言われていましたが、延期と発表しました。
その大きな理由の一つは、ディズニーキャストが加入している労働組合(ユニオン)がディズニー側が出すキャストの安全に対する方針に合意ができなかったから。
ユニオンの一つ、The Coalition of Resort Labor Unions は100台ほどの車で、ディズニーランドの周りを運転して、安全対策についてディズニーに問いかけ、また、延期に対するネットでもたくさんの署名がユニオン内外からも集まってました。
結局、アナハイムのディズニーパークは7/9に再開するのを延期。
CA州自体も、7/4以降にしかテーマパーク再開のガイドラインを発表しないとしたので、実質再開できないことともなりました。
現在、労働組合は、ディズニー側に対して、
-コロナに感染したときの、2週間の有給
-健康チェックやテストの提供。
-フェイスシールドの提供
-マスクの義務化
などの要求を提示。
フロリダのディズニーワールドは予定通りに、パークを徐々に7/11からオープンしてくと言っていますが、パフォーマーを代表するユニオンはディズニーが提示した安全計画を拒否したと言うニュースも見ました。
これも、コロナのテストをパフォーマーに提供するのが含まれてなかったから。
ちなみに、20以上の労働組合に約28,000-31,000人のキャストをカリフォルニアのディズニーリゾートが加入しています。
仕事によってユニオンは変わるし、ユニオン向けの仕事もある。
日本では馴染みがありませんが、アメリカで、労働組合(ユニオン)は大きな存在で歴史が長い。
産業革命あたりから、ストライキなどを行い、労働環境の改善、8時間の仕事、週末の休暇などを獲得していきました。
子供を雇うのも後に禁止になるのも、ユニオンの動きがあったから。
加入すると、健康保険、年金などのベネフィットがある他、給料や雇用状況の仲介をしてくれる。
ちなみに、仕事内容も細かに決まっていて、仕事中に契約以外の仕事を頼んでもいけないし、してもいけないのです。
違う契約の人が手伝うと、その人の仕事をとったとなるって感じ。
例えば、ユニオン契約の照明の人が、セットができてなくて、自分の仕事ができなく、さらに時間がおしていても、大道具などを勝手に手伝っちゃいけない。
友達は、LA Opera(LAで有名なオペラ)で芸術制作としてインターンしてたけれど、舞台で使われるものはユニオンの人がやるから一切触れず、使われない木材などでペイントなどを学んだとかw
バレエダンサーとかは、バレエ団に入ったと同時に加入することができたり、ユニオンは仕事は持って来ないけれど、加入者だけのオーディションがあったりもする。
しかし、フリーランスのアーティストは、ユニオンに加入は思ったほど簡単ではない。
アクター、ダンサー、アーティストは、ユニオンの雇用条件を認めている仕事を探さなければいけない。
安いコマーシャルやインディー作品などには適用されてないことが多い。
だから、大企業の作品や有名アーティストとのコラボなどの仕事などを探す必要があるので、無名や経験の浅いアマチュアには壁は大きかったり。
トップダンサーにならない限り、なかなかユニオン適用の仕事が来ないので、若いダンサーの友達はスタバでバイトして健康保険のベネフィットを保ってる。
加入できたとしても、バレエダンサーなどは怪我が多くて、保険があったとしても逆に給料が上がる可能性が薄くなるのも問題とも言われてる(参照)。
私が、このユニオンについて知ったのは、大学で芸術ビジネスについて勉強して、実際にインターンでユニオンの人と働いたとき。
ユニオンの人が撮影現場/稽古にいると、決まった時間に必ず休憩だったり、ランチの時間を与えなくてはいけないので、スケジュールに沿って進む。
雇用の方は、残業代はとてもレートが高くなるので、時間が押さないようにとても配慮もする。
大きな企業で働いたことはまだないから、きっと私のユニオンに対する理解もまだ薄いと思う。
でも問題があったら、みんなで声を上げてくって言うのは、大きなアメリカのカルチャーだと思う。
さて、今日はDisney + でアメリカで最もチケットが取りにくいミュージカル、Hamilton ハミルトンの公開日!
アメリカ独立戦争の間、アレクザンダーハミルトンにまつわるストーリー。
歴史ものだけれど、ラップ調のミュージカル、トニー賞を総なめしグラミーなども獲得してる、超人気作品。
サントラが好きだけれど、見れた機会がまだないので、これを機にDisney +に再入会しようかなって、まんまとディズニーの戦略にのってる私。
これを日本語でやるのはすっごい大変だろうなぁ。
Have a good weekend !