Smiley Moments

Tokyo - U.S.

アメリカでの、メンタルヘルス問題

メンタルヘルス(心の健康) に対して、アメリカはオープンだし、みんなケアしてると思う。

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カウンセリングで、プロフェッショナルの人と話すことに対する偏見は日本と比べて全然少ない。
メンタルヘルスケアの政策が国家を上げて取り組み始めた理由は、リタイアしたアーミーの方が、PTSDや精神的苦痛を抱えてることが多いから。

大学では、人のよく通るところにテントを張って、メンタルヘルスについてよくイベントする。
スナックとかペンとか配って、カウンセリングやサポートのインフォを広める。
ちなみに、学生だと大体、何回かカウンセリングはフリー。
テスト期間にはセラピードッグをキャンパスに連れてきたり、ドーナッツを配ったり、ストレス軽減をプロモート。
去年、CA州ではGrade 7-12 (中高)と大学生の学生証に、自殺防止のホットラインの電話番号の記載を法律で決めた。
コロナが始まった時、Black Lives Matterが活発だった時も、大学から一斉メールではあるけれど、何かあったら大学のカウンセラーに話そうってメールが何回かきた。
”今日、カウンセリングあるからって”普通に言ってる友達、有名人も数えきれない人がカミングアウト、ドラマでも普通にセラピーに行くキャラクターがいる。

しかしながら、あまり知られてないけれど、自殺はアメリカでも大きな問題。
世界レベルで見ると、日本が14位(18.5人/10万人)にいるところ、アメリカも27位(15.3人/10万人)で、自殺の問題は年々上がっていっている。

特に、アメリカの若者、10-24歳の自殺者は近年爆発的に増加。
現在は、10万人あたあり10.8人と、10年間で56%も増え、自殺が2番目の死因になっている。
理由としては、テクノロジー、特にソーシャルメディアの影響が大きい。
4/5人は兆候(ワーニングサイン)を確認できていて、知識があったり、周りが深刻に捉えれば回避できたと言われてる。

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数年前からNetflixで始まったドラマシリーズ”13の理由”は、高校生の女の子が13のテープを残して自殺し、周りの友達が彼女の真相を探っていく物語。
沈黙を破って、問題をもっと理解して、若者と会話をする機会を作ろうという意図で制作されていたけれど、やっぱり大問題になった。
自殺を美化してるとか、促してるとか。

悲しい、痛烈なドラマだったけれど、シーズン1は上手く若者目線で繊細に描かれていたと思うし、コミュニケーションの大切さを感じた。
シーズン2以降はあまりお勧めできないけど(ダークな方面に突き進みすぎてる。。)
でも、日本とアメリカの高校生活ってとっても違うから、日本人にはあまり現実味がわかないかも。。。

 

そして、Black Lives Matterのおかげで、最近注目が当てられてきたのは、マイノリティーのメンタルヘルスについて。

例えば、黒人は白人より20%も多くメンタルの病気(イルネス)を持っているのに、そのうち35%ほどしかケアを受けられていない。
心療内科の医師の83%が白人、マイノリティーの住む地域に医師が少ない、もしくはいない、治療中にも差別されるなど。
そして、私も最近まであまり認識がなかったのが、人種差別もトラウマとなり、PTSDになるっていうこと。
黒人が経験する、警察の暴力やハラスメントがトリガーになっている。
実際、私の大学の仲良くしてた黒人の男の子は、BLMで警察の暴力の動画をシェアするときはワーニングサインをつけて欲しいとシェアしてた。
一瞬、オーバーリアクションじゃない?って思ってしまったけれど、もし自分が肌の色が理由で、ピストルを当てられて、理由もなく暴力をふるわれる、もしかしたら殺されるっていう経験したら、トラウマになると思う。

もう一つポイントをあげるとしたら、LGBTQ+ 
LGBTQ+の人、または家族は、ハラスメントを多くが経験しているけれど、病院関係者自体が認識が低く、治療がスムーズに進まない。
また、LGBTA+コミュニティーの人、特にトランスジェンダ ーの人は病院で差別されやすい。

このマイノリティーのメンタルヘルスについては、近年ようやく認識が増えてきたから、改善までには長い道のりだと思う。
まず、セラピストなどがもっとダイバーシティについて理解を深めていかなくてはいけないし、医者やセラピスト自体ももっと人種豊かになってかなければならない。

 

このトピックには個人的に関係が深く、とても大切で他人事ではない。

相手を思いやあって、分かち合って、愛し合って。
喜怒哀楽があるから、人間って素敵なんだと思う。
だからこそ、メンタルが怪我することだってあるし、それをただ”弱いから”って押し付けたり、”なんとかなるよ”って楽観視してもいけない。
最近は、うつ病の人が増えたって否定的な意見もあるけれど、根本的に時代が違うから、生きてる世界が昔とは違う。
グローバリゼーションとなり、デジタル、情報社会となっている現代は、景気や生活が昔のように安定はしていないし、当たり前でなかったことに溢れてる。
第一、うつ病がただ増えているのではなくて、心療内科に対する考えのハードルが下がった、助けをプロから借りようと思える人が増えたって考えてもいいんじゃないのかな。

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小学校や中学校で、ホットラインのカードが学校で配られたの覚えてるけれど、なぜ心の健康が大切なのか実際にあまり理解してなかった。。。
正しい、ワーニングサインを見逃さず、どう会話して、専門家の手を借りるところまで、助けられるかを知るっていう教育もなかった。

2017年に有名ラッパー、LogicがAlessia Cara と Khlidとコラボして作った名曲。
"1-800-273-8255
タイトルがこれ?ってなると思うけれど、これは、自殺予防ホットラインの電話番号。
Logicが"生きたくない"って歌い始め、
"あなたに生きて欲しい、死なないよ"ってAlessiaが歌い、
最後はKhlidが"生きたい"と伝える。

ラップが好みじゃない私であってもとっても響く曲。
まさにアーティストの力だなって。

MTVのライブでパフォーマンスの最後、"メディアが話さないことでも声をあげるんだ、ピース、ラブ、ポジティビティ、平等をみんなに"って伝える。

日本ももっと、アメリカみたいにセラピーをみんな受けろ、大学が提供しろとは思わない。
ただ、理解を高めて、誰か困っていたら、話をそらずに、まずはそばに寄って会話ができる、偏見がない社会にもっとなれたらなって。
そして、私のそばに、頼れる人がいることに感謝。


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